部下の心を前向きにする、たった一つの習慣

自分を認めることができるから部下を認めることができる

前回は「なぜ正論をいうほど部下の心は離れていくのか」ということで、正論は正しい事であっても部下を追い込み、やる気を失わせてしまう危険性がある。なので正論の前に、まずは「受容」が大切という事を書かせていただきました。


今日は部下を受容した後、心を前向きにするための次のステップについて書かせていただきます。

目次

「当たり前」の言葉がけ

受容の次の言葉がけ。

それは、私たちが無意識に使っている「言葉」の中に隠されています。
経営者や管理職の皆さま、日々、現場でこんな葛藤を抱えてはいませんか?

「部下は言われた事しかしない」

「もっと主体的に動いてほしいのに」

「ミスを指摘すると、あからさまに暗い顔をされる」

「チーム全体に活気がなく、どんよりとした空気が漂っている」

そんな部下、チームを良くしようと良かれと思ってかけた言葉。

「そんなんじゃダメだ!」

「ミスをしないように気をつけろ」

「なんでこのくらいできないんだ!」
実はこのような言葉は、かえって相手のやる気を削いでしまう……。
そんな残念なすれ違いが、日本の至る所の職場で起きています 。

思えば整骨院の院長として多くのスタッフを指導してきた私も、かつては同じ悩みを抱えていました。しかし、その頃の私は経営者として、上司としての知識や指導力が不足していて上手く導いてあげることができなかったと反省しています。

でも、それは当然のことなのです。なぜなら当時の私は部下を指導したり、そのための言葉がけの技術を学んでいなかった。だからうまくできなかった。
そのような経験をしてきたからこそ、部下のため、会社のため、社員の家族のためと日々頑張っておられる経営者、リーダーの皆さんには、その想いを成就させるために、それを知っていただきたいのです。

届かない言葉

私たちは、相手を励まそうとしたり、指導しようとしたりする際、無意識に「否定」の言葉を選びがちです。
先ほどの

「そんなんじゃダメだ」

「ミスをしないように気をつけろ」

「なんでできないんだ」

実は私自身、スタッフを指導するときに、相手に良くなってほしくてこのような言葉を使っていました。

しかし、言われた本人は自分の事を否定されたと受け取ってしまう可能性があるのです。

ここで、日本ペップトーク普及協会が提唱する「承認のピラミッド」という考え方をご紹介します 。 人そのものをピラミッドに見立て

一番下にあるのが存在(人そのもの、その人の想い、考え、夢)

その上が行動(その人がした行動、プロセス)

そして一番上が結果(残した結果)です。

日本の多くの職場では、この「頂点(結果)」ばかりにフォーカスして言葉をかけてしまいがちです。
「目標達成したからすごい」
「数字がいかなかったからダメだ」
といった具合に。

承認のピラミッド

しかし、結果が出なかったときに否定の言葉ばかりを浴びせられると、人は「自分という存在そのものが否定された」と感じ、心を閉ざしてしまいます。これでは部下には成長してもらいたい、このチームを良くしたいといったあなたの想いは届きません。

当たり前のめがねを〇〇〇〇のめがねに書き換える

では、具体的にどうすればプッペをペップに変えられるのでしょうか。
そのヒントは、ある問いかけにあります。

「当たり前」の反対の言葉は、何だと思いますか?

日本ペップトーク普及協会では、当たり前の反対はありがとうと定義しています。

私たちは、部下が結果を出すこと、上司の思い通りに動いてくれること、自分のチームにいることを「当たり前」だと思ってしまいがちです。しかしそれは本当でしょうか?

当たり前の中には、部下なりの努力や想い、そして費やした時間という「行動」が必ず存在します 。
今日から、この「当たり前」を「ありがとう」に書き換える練習をしてみましょう。

存在・想いへの承認
「このチームにいてくれてありがとう」
「その前向きな考え方、助かるよ」

行動・プロセスへの承認
「準備を丁寧にしてくれてありがとう」
「結果は惜しかったけど、あそこまでやり切った行動は素晴らしかった。ありがとう」

言葉が作る、組織の未来

ありがとうをベースとした承認の習慣は、職場に心理的安全性を育みます。

失敗しても理不尽に怒られない
自分の努力を見てくれている
自分という人間を尊重してくれている

このような感覚を持てるからこそ部下は自ら考え、一歩踏み出す勇気を持つことができるのです。
この小さな積み重ねは、長期的に見れば、驚くほどの成果となって現れます。

離職率の低下:自分を認めてくれる居場所があるから、長く働きたいと思う。
生産性の向上:失敗を恐れず挑戦する活気が生まれ、組織全体のパフォーマンスが上がる 。

経営者、リーダーの役割は、ただ指示を出すことではありません。 言葉の力を磨き、部下の将来の可能性を信じ、その背中を「励まし」で押してあげること。それが、真のリーダーシップだと私は考えています 。
あなたの発する一言には、人の人生を変え、組織の未来を創る力があります。
まずは今日、目の前の部下に「ありがとう」を伝えてみませんか?
その一言が、温かくて力強い、最高にポジティブな組織への第一歩になるはずです 。

ここまで読んで下さった方の中には

「褒めすぎると調子に乗るだけじゃないか」

「そんな甘い言葉で売り上げが作れたら世話ないよ・・・」

このように感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかし、承認とはその状態をそのままで良いと認めることではありません。

「あなたのこの行動を、ちゃんと見ていたよ」という事実の共有です。

この一言が「自分は認められている」という感覚を生み、信頼関係の土台になる。

ビジネスの成果はこの土台の上に成り立つのです。

この後ブログではジネスの現場で成果を得るための方法もしっかりとお伝えしていきますので、楽しみにお待ちくださいね。


講演、研修をして終わりではなく、その後の変化を起こし企業様の繁栄に繋がる関わりを心掛けております。

講演研修のご依頼、お問い合わせはこちらよりお願い致します。

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この記事を書いた人

一般社団法人ひとみらい共育LABO代表理事、一般財団法人日本ペップトーク普及協会理事、プロコーチ、講演家、みどり整骨院院長。ペップトーク、心理学とコーチングを融合した独自メソッドにより、組織の「心理的安全性の向上」と「自律型人材の育成」を支援。経営者やリーダーが発する「言葉」の質を変えることで、離職率の低下やチームの生産性向上に寄与する研修講演をしている。
年間多数の企業研修・講演に登壇し、現場の痛みがわかる実践家としての視点と、心に火をつけるペップトークの技術を融合させた講義は「現場が即座に活性化する」と定評がある。

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