今日は、部下への見方を180度変える「あるもの承認」という考え方をお伝えします。 読み終えたらぜひ今日中に一言、使ってみてください。
あなたは部下のどこをみていますか?
リーダーとして部下を見るとき、あなたはどこを見ていますか?
「彼は積極性がないからなぁ・・」
「彼女は任せても遅いんだよ・・」
「どうして報連相ができないかなぁ・・」
「だから彼(彼女)は使えない!」
気づけば、部下の「足りない部分」ばかりを探していませんか?

これは決して責める話ではありません。リーダーは組織の成長を担っているからこそ、理想と現状のギャップが気になって当然です。
また、脳の機能としても、できていないところ、足りていないところに意識が向くようにできているので当然のことなのです。
でも、その視点だけで部下を見続けると「使えない部下」のレッテルを貼ってしまい
「なんでできないんだ」
「どうしてやらないんだ」
「まだそのレベルか」
こうした言葉が出てきてしまいがち。
いわゆるダメ出しですね。
このような言葉を毎日浴び続けたら人はどうなるか?まるで穴の空いたバケツのようになります。本人なりに一生懸命水を注いでも、永遠に満たされない。
やがて水を注ぐ気力すら失われていくのです。
「あるもの承認」という視点の転換
ペップトークには「あるもの承認」という考え方があります。
「ないもの」は認めつつ、「今すでにあるもの」に意識を向けて、それを言葉にして伝える。
それがあるもの承認の本質です。
たとえば、商談前の部下に言葉をかけるとしたら、どちらの方が力を引き出すことができるでしょうか。
【ないもの視点】
「君は商談になると早口になるし、笑顔が足りないし、詰めが甘いんだから、もっとちゃんとやってくれよな。」
【あるもの承認】
「君には深い商品知識があるし、丁寧に作り込まれた資料はとても分かりやすい。だから笑顔でゆっくり、最後の締めまでしっかりやってきてくれ。」
「頑張れ」でも「失敗するな」でもない。今、相手の中にすでにあるものを照らす言葉が、部下の持っている力を引き出すのです。

「あるもの承認」がチームを変える3つの変化
あるもの承認を続けると、メンバー、チームに3つの変化が起きます。
① 心理的安全性が高まる——「自分はここにいていい」という安心感が生まれる。
② 離職リスクが下がる——「自分を見てくれる人がいる」職場に、人は根を張る。
③ 部下が自分から動き始める——「自分にはすでにこれだけの力がある」と気づいた人は、その力を使ってみたくなる。
例えば
「君は資料の作成能力がとても高いよね、会議の場でも、クライアントからもとても見やすいという評価をもらっているんだ。そしてミスが少なくて仕事が確実だからとても助かっているよ。これにこまめな報連相が加わると、君もチームも、もう一段上のレベルにいけると思うんだ。君には期待しているよ。」
このように言われたらどうでしょう?
自分の強みを理解してもらえていると感じた彼(彼女)は、次のレベルに向けてチャレンジしてくれるのではないでしょうか?
これが自走するメンバー、チームのはじまりです。
そして、このような言葉が彼(彼女)らを優秀なビジネスパーソンへと育てていくのです。
リーダーが今日から使える「あるもの承認」アクション
① 「あるもの探し」を習慣にする
一日の終わりに、今日関わった部下について「この人にあるもの」を3つ書き出してみましょう。結果・行動・存在——「あたりまえ」を「ありがとう」のめがねで見てみる。
見つける練習が、あなたの見る目を育てます。
② 「ないもの」を言う前に「あるもの」を言う
改善点(ないもの)を伝える事もとても大切です。ただ、それを伝えたいときは、まず「あなたには〇〇がある」と先に言葉にしてから話す(できれば複数のあるものを伝える)。同じ内容でも、受け取り方がまったく変わります。
③ 具体的に、小さく、すぐ伝える
「がんばってるね」ではなく、見えていた事実+強みをセットで伝えましょう。
例:「昨日の打ち合わせで、相手の話を最後まで丁寧に聞いていたね。あの姿勢があなたの強みだよ。」
④ チャレンジ前に「あるもの確認」をする
部下が難しい場面に立ったとき、具体的なあるものを伝えて送り出しましょう。
例:「あなたには〇〇という経験がある。〇〇という力もある。だから自信をもっていっておいで。」
言葉は、人の可能性の扉を開く鍵です。
「足りない」に目を向ける視点から、「すでにある」に目を向ける視点へ。
この小さな転換が、部下の心を前向きにし、チームに安心感を生み、やがて組織全体の力を引き出します。
まずは今日、目の前の部下に「あなたには〇〇がある」という言葉を一つ、伝えてみませんか?

